10月13日のAIブリーフィングは、過去24時間の注目動向5件をまとめた。Metaが初のフロンティアモデルMuse Wonderを発表し、Microsoftは第3世代の自社開発推論チップMaia 300を公開。面壁智能はスマートフォンで滑らかに動くマルチモーダルモデルをオープンソース化し、千問はAIウェアラブル3製品を同日発売、Character.AIは破産申請と資産売却を開始した。
MetaがMuse Wonderを発表:初のフロンティアモデルはクローズドで有料に
Metaのスーパーインテリジェンス研究所は2026年10月12日、Muse Wonderシリーズを発表した。標準版Muse Wonderと、より高性能なMuse Wonder Fullの2種だ。標準版はMeta Model APIとコーディングツールMuse Codeで提供が始まり、価格は100万トークンあたり入力4ドル、出力20ドル、コンテキストは約100万トークン。Full版はAPI提供がなく、Muse Codeの有料契約者専用となる。重みを公開してきたLlamaとは異なり、今世代はクローズドだ。Metaはクローズドなフロンティア競争に正式参入したことになり、この層のモデルを選ぶチームは自社の実タスクで検証してから切り替えを判断すべきだろう。
Microsoft Maia 300:HBM4 288GB、生産配備は2027年から
Microsoftは2026年10月12日、公式ブログで第3世代の自社開発AI推論チップMaia 300を発表し、2027年からMaiaシリーズを複数ギガワット規模へ拡大し、自社製品・サービスの主要な推論基盤にする方針を示した。Maia 300はHBM4を8スタック搭載し、容量288GB、帯域18TB/s、消費電力950W。Microsoftは、主要GPUシステム比でメガワットあたりトークン数が40%多いこと、96基搭載ラックで前世代Maia 200の最大7倍のトークン処理量をうたう。ただし両数値とも同社の主張で独立検証はまだなく、量産配備は2027年のため、Azureユーザーが短期的に変化を感じることはない。
面壁智能MiniCPM-V 4.7:35BのMoEモデルを約3GBのメモリに
面壁智能は2026年10月13日、オンデバイス向けマルチモーダルモデルMiniCPM-V 4.7を発表し、OpenBMBの公式リポジトリも同日更新された。35B-A3Bと1Bの2サイズがあり、大型版は総パラメータ350億ながら推論時に活性化するのは約30億で、端末上で劣化なく滑らかに動く初のオープンソースMoEモデルとされる。自社開発のLES先読みエキスパート・スケジューリングにより、iPhone 17 Pro Maxで約3GBのメモリで13トークン/秒以上を達成した。iOS、Android、HarmonyOSに対応し、Rockchip、NVIDIA、Intel、Appleのチップで動作する。ローカル文書理解やオフライン画像読解を作る開発者にとって、試せる選択肢がまた一つ増えた。
千問のAIグラスとイヤホンが発売:N1 Proは虹彩で決済
千問は2026年10月13日、AIグラスN1、N1 Pro、AIクリップ式イヤホンのウェアラブル3製品を正式発売した。N1シリーズは5000万画素の撮影システムを備え、環境認識、翻訳、会議メモに対応。N1 Proは視線追跡、心拍数・血中酸素の測定に加え、支払いコードを見てうなずき、虹彩で本人確認して支払う機能を持つ。イヤホンはBoseと共同で音響調整し、89言語の翻訳に対応する。中国の国庫補助と期間限定割引適用後、グラスは2218元から、イヤホンは1099元からで、この価格は中国市場の対象購入者に限る。千問はウェアラブルをパーソナルエージェントの入口と位置づけており、実際の使い勝手は発売後の評価待ちだ。
Character.AIが破産申請:Disneyが2000万ドルで筆頭入札
ロイターは2026年10月12日、Character.AIの運営会社Character Technologiesが米国で連邦破産法第11章の適用を申請し、裁判所監督下の資産売却を開始したと報じた。Disneyが2000万ドルで筆頭入札者となり、一部知的財産の非独占ライセンスなどの資産が対象だが、他社がより高値で入札する余地もあり、会社は11月下旬から12月上旬の手続き完了を見込む。裁判所への提出書類では資産と負債はいずれも5000万から1億ドル。会社は売却期間中もプラットフォームの運営を続け、サービス停止を最小限にするとしているが、運営を引き継ぐ買い手が現れなければサービスは終了するため、利用者は続報に注意したい。