MiniMax は 2026 年 10 月 23 日、M3.1 Flash のモデル重みを公開した。公式アカウントの発表によると、M3.1 Flash の重みはオープンソースとして公開され、総パラメータ 428B、トークンごとに活性化するのは約 23B、混合専門家(MoE)アーキテクチャ、コンテキストウィンドウは 100 万トークンだ。このモデルは 10 月 19 日に API として提供開始され、その前は「Space Bunny」というコードネームで匿名テストが行われていた。重みが公開されたことで、開発者は MiniMax の API を経由せず、自前でデプロイできる。
推論効率にかけた 3 つの手
MiniMax が説明する技術的な工夫は 3 点に集約される。長文脈のアテンション計算コストを下げる全モデル疎アテンション、低精度デプロイでの精度低下を抑える量子化認識学習(QAT)、負荷に応じて計算資源を割り当てる電力認識スケジューリングだ。トークンごとに 23B だけを活性化する疎な設計と合わせ、API 価格は入力 100 万トークンあたり 0.15 ドル。時間帯による変動はなく、24 時間固定料金だ。
初日のエコシステム名簿、中国製チップが半数近く
重み公開の初日からデプロイエコシステムが揃った。チップ側は Huawei Ascend、T-head、Kunlunxin、Moore Threads、Biren、Hygon、Musen、TianShu に NVIDIA と AMD。クラウドは Together AI、Fireworks、Nebius、Baseten、Modal、DigitalOcean。コミュニティ側では vLLM、SGLang、Baidu の FlagOS、Hugging Face、ModelScope が同時対応した。「動かせること」が「スコアが良いこと」と同じくらい重視されている。
なぜ注目すべきか
428B 規模の MoE のオープンウェイト自体が珍しいが、本当に注目すべきはペースだ。API 公開から重み公開までわずか 4 日。オープンソースモデルは「リリースと同時に公開」から「需要を検証してから重みを出す」へ移りつつある。Space Bunny の匿名テスト期間に処理されたトークンは 200 兆超(MiniMax の発表値)。つまり実トラフィックで鍛えてからコミュニティに渡した形だ。中国の開発者にとって、初日から国産チップに対応している意味は大きい。コミュニティ移植を待たずにローカル環境で動かせる。一方で注意点もある。疎であっても 428B の土台をローカルで動かすのはマルチ GPU ワークステーションやサーバーの仕事で、コンシューマー機では無理だ。技術レポートも未公開で、M3 から Flash で何が変わったのかは、今のところ MiniMax の説明しかない。