AIの回答が前後で矛盾したとき、最も確かな対処は二つの版から気に入った方を選ぶことではありません。まず止まって、各版の根拠を出させ、肝心の事実は自分で原典に当たって確かめてください。矛盾そのものが信号です。少なくとも一つの版はその場で作られたものか、あなたの質問の中に、モデルが切り分けられなかった前提が隠れているということです。原因と対処の順序を説明します。
同じ人が聞いても正反対の答えが返る理由
回答は文章を少しずつ継ぎ足して生成され、その都度、言い回しに影響を受けます。聞き方を変えたり、誘導する一文を加えたりすると、新しい調子に沿って反対の結論に流れつくことがあります。固定された見解の記録を参照しているわけではないからです。長い対話では文脈のずれも加わります。前の方で述べた条件が後の内容に押しやられ、直近の数文を中心に答えが組み直されます。さらにサンプリング自体にランダム性があり、同じ質問を二度聞くと細部が食い違うのはよくあることです。ただし核心の事実レベルでの反転は、その質問自体に確信がなかった印であることが普通です。
矛盾に気づいたら、この順序で対処する
第一に、矛盾点をそのまま指摘します。前に言った文を引用して返し、どちらの版が成り立つのか、なぜ言い換えたのかをはっきり述べさせてください。両方を丸く収める回答は、回答なしと同じです。第二に、版ごとに根拠を出させます。どの規則、どの文書、どの数値に基づく結論なのか。具体的な出どころを示せない版は、まず信頼できないものとして格下げします。第三に、大きな質問を確かめられる小さな問いに分けます。できるかどうか、いくらかかるか、いつから効くかといった事実を分けて聞くと、調子に流されにくく、自分でも裏付けが取りやすくなります。第四に、新しい対話を開き、誘導なしに元の質問をもう一度聞いて、旧回答と見比べます。新対話で第三の版が出てきたら、その話題はモデルに聞いて解決するものではありません。
自分で確かめるべき矛盾
お金、契約条項、医療の助言、プラットフォームの規則、バージョンの機能に関わる内容は、一度矛盾が出たらその結論の使用をやめ、公式文書、契約の原文、電話での確認に直接当たってください。もう一つ、見えにくい型があります。両版とも間違いでないように見せるため、その場で区別を発明することがあります。存在しない料金プランの段階や、公表されていない規則の例外などです。新しく提示された限定条件は、もっともらしく聞こえるからと通さず、新しい主張としてもう一度裏を取ってください。
追及をやめて経路を変えるべきとき
同じ質問で二回以上ひっくり返る、根拠が最後まで原典に届かない、追質問のたびに前になかった条件が増える。この三つのどれかが出たら、対話を続けても得られるのは言い回しの滑らかさだけです。正しい動きは、それを答えの出どころとして扱うのをやめることです。事実は一次資料で確かめ、判断の問題では両版とも未検証の仮説として扱い、大事なことは人や公式窓口で確認してください。モデルは考えを整理し、確認項目を洗い出すのには向いていますが、自己矛盾している最中に代わりに決めてもらう相手ではありません。