AIの回答が抽象的すぎるのは、たいていモデルの能力の問題ではなく、タスクで対象、範囲、出力形式が限定されていないからであり、この3点を先に変えれば、回答は通常そのまま使えるようになる。
多くの人はまず背景を長く付け足そうとするが、順番が逆である。背景をどれだけ足しても、誰に向けて書くのか、どんな基準で判断するのか、最後にどんな形式で出すのかがはっきりしていなければ、誰にでも当てはまる汎用的な原稿しか出てこない。
なぜ抽象的になるのか
抽象的になる根本原因は、質問が開きすぎていることである。計画を書いて、アドバイスをくださいとだけ言っても、読者が誰なのか、どの段階を解決したいのか、どれくらいの長さが必要なのかが分からず、よくある要点を並べるしかできない。一見網羅的に見えるが、自分の場面では実行できない。
直し方1:対象と場面を与える
まず、誰に向けて、どんな場面で使うのかをはっきりさせる。同じお知らせでも、初めてイベントに参加する新人向けと、流れをすでに知っているベテランメンバー向けでは、口調も注意すべき細部もまったく違う。対象、場面、使用目的を質問の冒頭に置けば、汎用的な言い回しで回りくどく説明することはなくなる。
直し方2:判断基準や例を与える
次に、何をもって良いとするかを伝える。気に入った例を一つ示して、その構成と口調に沿って書かせることができる。例がなければ、具体的な時間を入れること、手順通りに実行できること、空疎な言葉を避けることなど、基準を直接並べればよい。参照点があれば、網羅しようとするのではなく、細かく書くべきだと分かる。
直し方3:出力形式を限定する
最後に、どのように提出するかを限定する。何文字か、何項目に分けるか、表を使うか、結論だけが欲しいのか理由も必要なのかを決める。結論だけが欲しいなら、過程の説明は不要だと明言する。比較が必要なら、長所と短所を表で並べるよう求める。形式を限定すれば、余分な前置きは自然と減る。
追加で聞くときは、こう直接言える。「さっきの基準に沿って書き直してください。今回初めてこの件に触れる初心者向けに、3項目に分け、各項目はやり方を先に、注意事項を後に書き、全体で300字以内に収め、背景説明は加えないでください。」対象、基準、形式を一度に伝える方が、もっと具体的にと繰り返すよりずっと効果的である。
これ以上追って聞かない方がよいとき
境界も見極める必要がある。抽象的なのは聞き方の問題ではなく、モデルが本当に内部の細部を知らない場合や、手元の資料が不足している場合もある。そのときは聞き方を10通り変えても救えない。文書、データ、原稿を直接渡して、資料に基づいて答えさせるべきである。
もう一つ、早めにやめるべき場合がある。同じ質問で3回聞き直しても答えがまだ空疎で、一般論を繰り返しているだけなら、元の質問にこだわり続けないこと。大きなタスクを小さな手順に分け、一度に一つの小さな問題だけを解かせる方が、聞き続けるより速いことが多い。
次に回答が抽象的すぎると感じたら、慌てて背景を足す前に、対象、基準、形式の3項目を一つずつ補ってから送り直すこと。それが今すぐできる次の一歩である。