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Modal Clusters が正式提供開始:1 つのデコレータでマルチノード GPU クラスタを起動

Modal Clusters が正式提供開始:1 つのデコレータでマルチノード GPU クラスタを起動

AI情報 • Admin • • 9 回閲覧

2026年10月1日、Modalは公式エンジニアリングブログで、マルチノードGPUクラスタ製品「Modal Clusters」の正式提供開始(GA)を発表しました。開発者はPython関数にデコレータ modal.clustered を1つ付けるだけで、マルチノードクラスタを利用できます。ノード間はInfiniBand verbsで接続され、最大6.4 Tbpsの帯域幅。PyTorchとNCCLは自動で設定され、クラスタは数秒で起動、料金は秒単位の従量課金です。

デコレータ1つの先にあるもの

modal.clustered は単なるシンタックスシュガーではありません。Modal ClustersはModalの既存プリミティブすべてと統合されています。学習のチェックポイントはVolumesに書き込み、データはCloud Bucket Mounts経由でマウントし、ジョブはQueuesでオーケストレーションします。ネットワーク層で最も厄介な部分は rdma=True という1つのフラグに集約されました。クラウド事業者ごとに異なるドライバ、環境変数、ユーザースペースライブラリといったRDMAの設定はプラットフォームが自動で処理し、PyTorch + NCCLがそのまま動きます。

料金面では、従来のマルチノード構成は時間貸しか容量予約が前提で、アイドル時間も課金されました。Modalは今回もサーバーレス路線を貫きます。いつ実行してもよく、実際に使った分だけ支払います。

背景:1年半のエンジニアリングは何に使われたか

Modalによれば、過去1年半はこの機能を実戦で磨き上げる期間で、核心はスケジューラとネットワークスタックの作り直しでした。

従来のスケジューラは貪欲(greedy)です。各マシンがタスクキューを個別にポーリングし、スケジューラは適合する仕事を1件ずつ探します。しかしマルチノードのスケジューリングでは、原子単位が「1台のマシン」から「一度にN台」に変わります。そこでModalは新しいgang schedulerを開発しました。まずフリート全体と起動待ちの全クラスタを見渡し、グローバルな配置計画を立ててから一斉に実行し、同じアベイラビリティゾーンのノードを同一のRDMAファブリックにまとめます。

RDMA自体は、対応の難しさで悪名高い技術です。Modalはマルチテナント向けに安全性の高いコンテナランタイムgVisorを選びましたが、gVisorにはRDMAサポートがありませんでした。そこでModalは自らgVisorにRDMA対応を実装し、その変更をオープンソースコミュニティに還元しました。

すでに使っているのは誰か

ブログでは、テスト期間中にこの上で動いていた3つのワークロードが紹介されています。カスタマーエクスペリエンス・エージェント企業のDecagonは、1兆パラメータ規模のオープンモデルをファインチューニングしました。ヒューマノイドロボット企業の1xは、マルチノードB300クラスタでNEOのワールドモデルを事前学習し、大規模な実験では一度に数百枚のGPUを立ち上げます。Runwayは最新の動画生成・編集モデルGen-4.5とAleph 2.0のマルチノード推論をこの上で動かし、オートスケーラーがクラスタ単位で伸縮させています。

向いている人、様子見でいい人

マルチノードの学習や推論のニーズがありながら、自前でクラスタ運用チームを抱えたくない企業が、最も直接的な対象です。大規模モデルのポストトレーニング、兆パラメータ級のファインチューニング、ノードをまたぐ推論分割といった仕事は、これまでインフラチームを雇うか、クラウド事業者の順番待ちと容量予約に耐えるかの二択でした。

ワークロードが常に1枚のGPUに収まるなら、Modal Clustersは無関係です。長期予約の自社データセンターをすでに持っている場合も、移行が割に合うとは限りません。Modal Clustersが開いたのは「マルチノードを秒単位で借りる」という、これまでほぼ存在しなかった選択肢です。その価値はまず、計算需要の波が激しいチームのものになります。

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