2026年9月22日、Moonshot AIは公式アカウントで、Kimi WebBridge を Kimi ブラウザ拡張機能に改名し、ブラウザのサイドバーに常駐入口を追加したと発表した。単なる改名ではない。サイドバー常駐、Web操作の記録、Webページの分解による指示生成という3つの機能が加わり、開発者向けだったローカルブリッジツールが一般ユーザーにも使える製品になった。
要するに、Kimi ブラウザ拡張機能は AI エージェントに人間のようにブラウザを使わせる。Webページを開き、ボタンをクリックし、フォームに入力し、情報を抽出する。ツールバーの拡張アイコンをクリックして Kimi アカウントでログインすれば、サイドバーから直接 Kimi に指示できる。繰り返し作業は操作手順を記録して skill として保存し、次回から Kimi に任せられる。
仕組み:ローカルブリッジ + CDP、データは端末の外に出ない
拡張機能は2つの部分で動作する。ローカルブリッジサービスとブラウザ拡張機能だ。エージェントは指示をローカルサービスに送り、拡張機能が Chrome DevTools Protocol を使って、ユーザーが使っている Chrome や Edge でページ遷移、クリック、スクリーンショット、コンテンツ読み取りを行い、結果をエージェントに返す。
重要なのは、すべての操作がローカルで完結し、ログイン状態やWebページの内容が端末の外に出ないことだ。管理画面や EC の出品者センターなど、ログインが必要な場面では大きな利点になる。エージェントが代わりにクリックしても、認証情報がクラウドを経由しない。
Kimi Work の既存ユーザーは影響を受けない。ローカルエージェントの呼び出し方法は変わらず、Kimi アカウントのログインが必要なのは新しいサイドバー入口のみだ。
見方:Kimi はエージェントの「3つの入口」を埋めつつある
注目すべき背景として、本サイトでは以前 Kimi Code Desktop 1.0 のリリースを報じた(Kimi Code Desktop 1.0:ターミナルのエージェントをデスクトップウィンドウに (/zh/article/2028-kimi-code-desktop-1-0-shang-xian-ba-zhong-duan-li-de-agent-zhuang-jin-zhuo-mian))。今回のブラウザ拡張機能で、Moonshot AI のエージェント陣はターミナル、デスクトップ、ブラウザの3端末をカバーした。「操作のあるところに Kimi あり」という戦略だ。
ChatGPT Atlas や Operator といったブラウザエージェントとの違いは2点ある。ローカル実行アーキテクチャでログイン状態の場面に強いこと、そして「skill として記録」する仕組みで一度きりの操作を再利用可能な能力に変えることだ。弱点もはっきりしている。現時点では Chrome と Edge のみ、サイドバー体験は Kimi アカウント体系に深く依存する。
一般ユーザーにとって今回の更新の実質的な価値はハードルの低下だ。以前の WebBridge はローカルサービスやコマンドの扱いに慣れている必要があったが、今はサイドバーを開くだけでフォーム入力、価格比較、資料整理といった Web 雑務をエージェントに任せられる。ブラウザで繰り返し作業をする人は、まず skill を1つ記録するところから試してみよう。