2026 年 10 月 23 日、NVIDIA は公式技術レポートで Nemotron 3.5 Bolt E4B を発表した。"GB あたりの知能密度"が最も高いことをうたうオープンソースの小型言語モデルだ。Google の Gemma 4 E4B をベースに Nemotron ポストトレーニングで仕上げられ、学習データセットと完全なレシピも公開された。
4GB に収まるエージェント
Bolt E4B の想定負荷での VRAM 消費は約 4GB。Q4_K_M 量子化ビルドは 3.1~4.3GB、RTX 5070 で 3.5GB、Jetson Orin Nano 8GB で 4.2GB だ(公式テストによる)。マルチターン・ツールコール(非同期呼び出しの指針を含む)、conversational_mode スイッチ(短く音声向きの応答)、設定可能な推論・思考バジェット上限、64K コンテキスト、35 言語に対応する。NVIDIA の主張では、主要な会話型エージェント・ベンチマークでの平均品質は前世代 Nano 4B を約 40% 上回り、推論有効時には同クラスモデルより最大 80% 少ない出力トークンで済むという。
同世代との比較:勝ち越し
NVIDIA が公開した 21 項目の比較ベンチマークでは、Bolt E4B が 15 項目で Gemma 4 E4B、Qwen 3.5 4B、前世代 Nano 4B を上回った。IHEval では 84.8 点で、対抗馬は 67.0 点と 60.6 点。Nemotron 3.5 ファミリーの第 3 弾でもある——視覚向けの Super VL、74B パラメータの Bolt 74B-A9B に続き、ファミリー最小のモデルだ。
弱みと境界線
首位でも万能ではない。Tau2-Bench では Bolt E4B が 55.1 点、Qwen 3.5 4B の 75.1 点を約 20 点下回り、マルチターン会話エージェントの総合タスクでは最強ではない。上記の数字はすべて NVIDIA の公式技術レポート由来で、第三者による独立検証はまだない。4GB も量子化ビルドの数字であり、高精度や長いコンテキストではメモリ消費が増える。
誰が注目すべきか
モデルは Hugging Face、Ollama、LM Studio、Unsloth、Canonical、Jetson AI Lab、NVIDIA In-Game Inferencing SDK ですでに利用可能だ。デモには、Jetson Orin Nano 8GB で動く Reachy Mini ロボット(Cosmos 3 Edge が視覚、Bolt E4B が音声とツールコールを担当)と、ゲーム内鍛冶屋 NPC の取引デモが含まれる。レシピが完全公開されているため、研究者や小規模チームはそのまま再現・ファインチューニングできる——小型モデルは"動く"から"エージェント・ワークフロー向け"へと進化している。