読書ノート用プロンプトが相手にするのは、読み終えたら忘れるという昔からの問題です。読んでいる間は分かったつもりでも、本を閉じると「良いことが書いてあった」という感覚だけが残り、一週間後には著者の主張すら言えなくなります。以下のプロンプトを任意のAIチャットにコピーし、5つの変数を埋めて1章分の本文かハイライトを貼れば、言い換えただけの要約ではなく、観点カードの組と実行できる行動リストが返ってきます。
このプロンプトが合う場面
- 経営、心理学、学習法などのノンフィクションを読み、観点を自分の仕事で使える形に変えたいとき。
- 途中で止まった本を、最初から読み直すのではなく、読んだ分を先に定着させたいとき。
- 読書会や共同読書の前に、散らかったハイライトではなく議論できる提綱がほしいとき。
通常の要約との違いは出力の形にあります。要約は原文を短くするだけですが、このプロンプトは各カードに原文の根拠、自分の状況への当てはめ、今週できる小さな行動までを必須にしています。
そのままコピーできるプロンプト
# 役割
あなたはノンフィクション読書のコーチで、著者の観点を議論でき実行できる小さな単位に分解し、原文にない主張を決して付け加えません。
# 今回の読書
書名と章:{{書名と章}}
この本を読む目的:{{読書目的}}
私の立場と現在の状況:{{私の状況}}
行動リストの期間:{{行動期間}}
この章への習熟度:{{習熟度}}
# 章の本文または私のハイライト
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{{章の本文}}
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# 整理ルール
1. 貼り付けた本文だけを根拠にし、原文にない内容は補わず、不明な点は「原文に記載なし」と明記すること;
2. 観点カードを4〜6枚作ること。各カードには著者の主張(一文)、原文の根拠(引用または言い換えと該当箇所)、反例または適用限界、私の状況との関連を含めること;
3. 観点同士が重複または矛盾する場合は重複を統合し、矛盾点を別途示すこと。一致しているふりをしないこと;
4. 最後に行動リストを作ること。カードから最大3件を選び、「どの場面で、何を、どこまでできたら完了か」の形で書き、今週の実行しやすさ順に並べること;
5. 読後感のような称賛や、具体的な観点の代わりになる曖昧な評価は書かないこと。
# 出力形式
観点カード(番号付き)、行動リストの順に出力し、最後に原文に記載がなく原書で確認すべき点を1行で列挙すること。5つの変数に何を入れるか
| 変数 | 入れる内容 | 例 |
|---|---|---|
| {{書名と章}} | 書名と章名またはページ範囲 | 『Deep Work』第2章 |
| {{読書目的}} | この本で解きたい具体的な問題 | 会議に割り込まれて集中時間が細切れになる |
| {{私の状況}} | 立場、仕事の場面、現実の制約 | 5人チームを率いるプロダクトマネージャー、午後は会議だらけ |
| {{行動期間}} | 行動リストが対象とする期間 | 今週中 / 今後2週間 |
| {{章の本文}} | 章の全文、電子書籍の抜粋、ハイライトのまとめ | 読書アプリから書き出した本章のハイライト |
{{習熟度}}は任意です。初読なら「初読」、再読なら「再読。前回との理解の違いを重視」と書けば、基礎説明が減り、差分が強調されます。
ノートを本当に使えるものにする4つの工夫
- 一度に貼るのは1章だけ:本全体を一度に入れるとカードは粗く空疎になります。1章ずつなら根拠が付き、読み終えた後にカードを統合して重複を消します。
- 目的は大きな言葉ではなく具体的な問題で:「自分を高める」ではなく「会議が多く一日が細切れになる」と書けば、関連付けも行動も紋切り型からあなたの状況向けに変わります。
- 行動は最大3件、完了基準付きで:「もっと集中する」は行動ではありません。「水曜と木曜の午前9時から10時は通知を切り、企画書の初稿だけに使う」が行動です。多すぎる場合は難易度順に3件まで削らせてください。
- 疑問符の付いた箇所は原書で確認:最後の1行に並ぶ「原文に記載なし」こそ創作が入りやすい場所です。2分かけて原書に戻る方が、章全体の読み直しより安くつきます。
1章終えたら続けて、観点カードを自測問題に変えて出題させ、間違えたらその場で直させる使い方もあります。ノートで本を分解し、自測で定着を確認する。この2つを続けて使えば、1章が本当に読めたことになります。