AI議事録ツールの本当の課題は「録音できるかどうか」ではなく、「会議のあと誰が整理するか」だ。選ぶ前に2つの質問に答えてほしい。1週間に何回会議をするか。議事録は自分のためか、それとも共有してタスクを追うためか。答えが違えば、選ぶツールも違う。
まずは会議の頻度で分類:3タイプでニーズがまったく違う
週に1〜2回の会議なら、たまに録音して文字起こしし、要点の要約があれば十分。無料枠で足りるし、Web版やアプリ版をその場で開けばいい。1日中会議漬けの人は、手動の録音・アップロードはいつか抜け漏れが出る。カレンダー連携で自動参加し、全編自動で記録、議事録を自動保存して横断検索できるかがカギだ。議事録を配ってタスクを追う主催者は、文字起こしだけでは足りない。ToDoを自動抽出して担当者を割り当て、タスク管理に流し込めるかが選定のポイントになる。
4ツールを横断比較:文字起こし・要約・ToDoを1つの表で
| ツール | 向いている人 | 文字起こし | 要約とToDo | 料金 |
|---|---|---|---|---|
| 飛書妙記(Feishu Minutes) | 会社で飛書を使っている人 | 会議中のリアルタイム文字起こし、中英日対応 | 議事録の可視化、ToDoをワンクリックで飛書タスク化・ナレッジベースへ | 飛書アカウントに付属 |
| 通義聴悟(Tongyi Tingwu) | たまに会議する個人、軽く使いたい人 | Web・アプリでリアルタイム録音、音声ファイルのアップロードも可。中国語/日本語/英語/広東語、声紋で話者識別 | 章立て概要、全文要約、ToDoリスト | 無料 |
| Otter | 英語会議中心のリモートチーム | OtterPilotがカレンダー連動でZoom・Meet・Teamsに自動参加 | 自動要約、アクション抽出、会議横断検索 | 無料版は月300分、1回30分まで |
| Notion AI | 議事録をNotionにためている人 | 単体の録音・文字起こし機能なし、テキストの取り込みが必要 | ノート内で要約・ToDo抽出・横断検索 | Notionのサブスクに付属 |
こんな人はスキップしていい
飛書妙記:会社で飛書を使っていないなら無理に選ばないこと。ToDo連携もナレッジベース保存も会議横断の質問応答も、飛書エコシステムの上に成り立っている。単体では普通の文字起こしアプリだ。通義聴悟:自動参加を期待する人はスキップ。録音開始やアップロードは手動で、カレンダー連動の自動参加はない。Otter:中国語のみの会議には向かない。中国語の文字起こしは国産ツールに劣り、無料版の1回30分制限では長い会議が収まらない。Notion AI:「会議中に自動で記録してほしい」人には向かない。録音もリアルタイム文字起こしもできず、テキスト議事録の加工レイヤーだ。文字起こしは自分で取り込む必要がある。
決める前に確認したい3つの落とし穴
1つ目、無料枠は二重の上限がある。月間の合計分数と1回あたりの上限、両方を確認すること。90分の振り返り会議が途中で切れたら意味がない。2つ目、機密会議はデータの行き先を確認。コンプライアンスが厳しいチームは、会社が契約しているオフィススイート内のツールを優先し、顧客との会議音声を個人の無料アカウントに上げないこと。3つ目、文字起こしは100%正確ではない。重要な決定事項と数字は、会議後に2分かけて録音と照合しよう。
Q:オフライン会議やボイスレコーダーの音声にも使えますか?
A:使える。通義聴悟は音声ファイルのアップロードに対応。Otterも録音の取り込みに対応しているが、無料版の取り込みは生涯3回まで。飛書妙記は飛書会議内のリアルタイム記録が中心で、オフライン音声はアップロード対応を事前に確認したい。
Q:ToDoはタスク管理ツールに自動連携できますか?
A:エコシステム次第だ。飛書妙記はToDoをワンクリックで担当者付きの飛書タスクにできる。Otterは一部のCRMやタスクツールと連携する。通義聴悟とNotion AIはToDoリストの生成が中心で、外部システムへの流し込みは手動コピーかAPIになる。
会議の頻度が「自動化」にいくら払うべきかを決め、議事録の行き先がツールの価値を決める。この順番で選べば、大きく外すことはない。