2026年11月5日、The Vergeは、米中間選挙の「ブルーウェーブ」がAI業界を直接襲ったと報じた。民主党が上下両院の支配権を奪い、同日の投票ではデータセンター建設の一時停止を求める地方提案44件のうち43件が可決された。ここ数年、急速な拡大に慣れてきたAI業界にとって、有権者による突然のブレーキだった。
選挙でAIに直接関わる数字は3組ある。第1に、データセンター停止案44件のうち43件が可決し、否決されたのは1件だけだった。第2に、NBCニュースの投票日調査では、自分の地域にデータセンターを建設することに76%の有権者が反対した。第3に、テキサス州知事当選者のジーナ・ヒノホサ氏は、州議会が保護法を成立させるまで、すべてのデータセンター承認を停止する方針を示した。
より長期的な影響は州レベルの立法にある。トランプ政権と議会共和党はこれまで、各州が独自のAI規制を作ることを禁じる連邦法の制定を繰り返し試みてきた。選挙後、複数の専門家はその案を「完全に終わった」と評し、代わりにテクノロジー企業への問責法案が増えるとの見方が出ている。つまり、AI規制の主戦場は連邦から州へ戻る可能性がある。
業界側の反応は今のところ沈黙が中心だ。OpenAIとAnthropicはThe Vergeへのコメントを控え、多くのCEOも公の場では口を閉ざしている。だが、ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、CEOたちはすでに非公開で計算能力の制約について議論を始めており、Metaのディナ・パウエル・マコーミック氏は、多くの企業がデータセンター建設の海外移転を検討していると明かした。停止措置の多くは「一時停止」であって恒久的な禁止ではないため、本当の試練はこれからだ。州議会がどんな長期ルールを出すのか、連邦レベルの禁止の試みが正式に撤回されるのか、データセンターの承認ペースがどれだけ鈍るのか。規制対象業界でのAI監督も強まっており、OCCの銀行向けAI検査新指針も比較すべきもう一つのシグナルだ。