AIが書いたコードがエラーばかりのときは、言い回しを変えて聞き直すのを急がないでください。多くのエラーは、AIが「書けない」からではなく、重要な情報が欠けているからです。ライブラリのバージョン、実行環境、完全なエラーメッセージの3つです。この3つを補えば、同じコードが1回で動くことがよくあります。
ステップ1:完全なエラーをそのまま貼り付ける
エラーの最後の1行だけを貼っても、たいていは足りません。最初の行から最後の行までの完全なエラー、実行したコマンド、ファイル名と行番号を一緒に貼り、「これは完全なエラーです。まず原因を特定してから、修正後の完全なコードをください」と付け加えましょう。AIは最初は推測でコードを補うことが多く、完全なエラーを見て初めて、本当の問題が別の場所にあると気づきます。依存関係の不足、パスの間違い、バージョンによるインターフェースの変更などです。エラーのスクリーンショットだけに頼らず、テキスト版のほうがAIは行ごとに対照しやすくなります。
ステップ2:バージョンと環境を伝える
同じコードでもバージョンが違えば挙動は大きく変わります。言語のバージョン、フレームワークと主要ライブラリのバージョン、OS、そしてコードがローカル、サーバー、オンライン環境のどこで動いているかを伝えてください。エラーが特定のライブラリのバージョンに関係する場合は、「この書き方はそのバージョンでも使えますか。代替の書き方はありますか」と直接聞きましょう。バージョンが分からないときは、まずバージョン確認のコマンドを実行し、その結果を一緒に貼ってください。記憶に頼っておおよそのバージョンを伝えてはいけません。
ステップ3:範囲を絞ってから試す
コード全体がエラーを出す場合は、分割しましょう。問題を再現できる最小限の十数行だけを残して単独で実行し、問題が残ることを確認してから、その最小コードをAIに貼ります。一度に1か所だけ変更し、すぐに実行して、エラーが変わったかどうかを確認してから次に進みます。AIが出した3か所の変更を一度に全部適用してはいけません。問題が起きても、どの変更が原因か分からなくなります。アカウントのキー、データベースのパスワード、社内ネットワークのアドレスが関わる場合は、貼り付ける前に機密情報をプレースホルダーに置き換え、エラーメッセージの中でも同じようにしてください。
それでも直らないときは、聞き方を変える
同じ問題を2回聞いても解決しない場合は、聞き方を変えましょう。エラーの各行が何を意味するのか説明させてから、1か所だけを直す最小の修正を出させます。出力文を入れたコードに変えてもらい、プログラムが実際にどこまで進み、変数が実際にどんな値になっているかを確認することもできます。エラーメッセージは失敗ではなく、問題を特定するための最も直接的な手がかりです。エラーを読み解くことは、何度も聞き直すより時間を節約します。