Anthropic は、米政府向けの Claude の価格を 4 割引きにした。2026 年 10 月 27 日、Anthropic は公式発表で、米連邦調達庁(GSA)との OneGov 協定を拡大したと発表した。政府の購入者は Claude Enterprise、Claude for Government、Claude API をいずれも 40% 割引で購入でき、すべての製品に割引が適用されるのは初めてだ。直接購入では即時適用され、クラウド事業者経由の購入には今後数か月で広がる。対象も連邦機関から初めて、州・地方・部族・準州政府へ拡大された。
まず条件を確認:使った分だけ払い、最低購入額なし
この協定は従量課金で、機関は使った分だけを支払い、最低購入額の約束はない。購入は GSA の Multiple Award Schedule を通じて行われ、再販業者や主要クラウドプラットフォーム経由でも利用できる。Anthropic によれば、この割引で政府は 10 億ドル節約できる見込みだというが、これは同社自身の試算である。セキュリティとコンプライアンスでは、Claude for Government は FedRAMP High の認可を取得し、機微な非機密業務に使える。一部のモデルは AWS GovCloud で米国防総省の IL4 および IL5 認可も取得しており、Claude Enterprise は FedRAMP Moderate の認可取得を進めている。
政府はすでに何に使っているか
Anthropic の発表には、政府での利用例がいくつか挙げられている。ユタ州は 10 の州機関の開発者 34 人に Claude Code を提供し、4 週間の試行の終わりには 80% が 30 分以内に作業環境を整え、71% が 20 時間以上の節約を報告した。ある州の最高情報責任者のチームは、通常 2〜3 日かかるランサムウェア攻撃への対応を、Claude を使って 8 分で行った。Anthropic はまた、現在およそ 500 の米連邦・州・地方政府機関が Claude を使っており、Claude for Government の週間アクティブユーザーは 2 月以来およそ 8 倍、連邦民間機関の利用量は 1 年でおよそ 20 倍になったとしている。これらはいずれも同社の数字で、独立した検証は受けていない。
GSA は同日の発表で、OneGov 戦略が開始以来、連邦政府に 18 億ドル超の節約をもたらし、そのうち約 16 億ドルがスーパーインテリジェンス協定によるものだと述べた。両者を合わせて読むと、この値下げの本当の狙いは一度きりの調達上の優遇ではなく、政府の購入を「まず価格交渉して買い切る」形から「使った分だけ払う」形へ移すことにある。ハードルが下がってこそ、州や地方政府が参加できる。割引が継続的な利用につながるかどうかは、クラウド経路が稼働した後も価格が一致するか、各機関に導入支援と研修が伴うかにかかっている。Anthropic によれば、政府向けの専用導入プログラムが今後数週間で始まるという。