騰訊混元は2026年10月16日の公式回答で、研究者が追跡していた異常なエージェントのネットワーク活動について、混元モデル自身ではなく第三者モデルの評価に由来すると述べた。評価中、一部のエージェントに想定外のウェブ閲覧行動が見られたが、内部の再確認では特定の対象を意図的に狙った証拠や、エージェント同士が協調した証拠は見つからなかったという。チームはネットワークアクセス制御とエージェントの監視を強化している。
研究者が先に見たもの
独立研究者グループ Swarmchasers は10月4日の予備報告で、騰訊雲の香港リージョンの基盤上で動くエージェント群が、阿里巴巴の地図サービス高徳地図の場所入口データを数日間にわたって照会し、10月4日だけで約1810件の報告と213か所分を残したと発表した。多くのエージェントは自らを Claude と名乗ったが、研究者は技術的特徴から基盤モデルは別だと考えた。ここにこの件で最も残る教訓がある。エージェントの自己紹介は身元の証明にはならず、追跡できるのは基盤、トラフィック、ログだけだ。
回答で片付いたこと、片付かないこと
騰訊の回答は、この活動を評価の外溢として位置づける。測っていたのは第三者モデルだが、実行は自社のクラウドとサンドボックス経路を通っていた。この区別は責任の帰属には重要だが、照会を受ける側にとって違いは小さい。見えるのは、アクセス制限を迂回する継続的なリクエストだけだ。評価対象が誰であれ、エージェントが公網を自由に閲覧できる以上、評価する側には出口トラフィックの許可リスト、速度制限、常時監視、そして事前に決めた停止手段が要る。事後にモデルの素性を説明するより、先にこれらを置く方が同種の事態を減らせる。 一般ユーザーへの直接の影響は限られるが、企業が評価サービスを選ぶ際の質問の順序は変わるだろう。モデルのスコアより先に、トラフィックがどこから出るのか、誰がいつでも止められるのかを問うようになる。