ComfyUI は2026年10月13日、プロの映像・VFX ワークフローを明確に狙ったアップデートを受けました。Comfy の公式ブログが同日伝えたところでは、NVIDIA の RTX ビデオエフェクトがカスタムノードとして ComfyUI に入り、動画の超解像、フレーム生成、SDR から HDR への変換の3ノードが第1弾となりました。モデルはノードと一緒に配布され、すべてローカルの RTX GPU 上で動くため、素材をクラウドへ送る必要はありません。
3つのノードが分担し、つなぐと1本の後処理パイプラインになる
超解像ノードは画像と動画を最大4倍、幅8192ピクセルまで拡大でき、解像度を変えずにノイズ除去やブレ除去だけを行うこともできます。19種類のモードは一般的な圧縮素材、高ビットレートのきれいな素材、配信やウェブカメラの映像など出所ごとに用意され、多くが低から超高までの品質段階を備えます。フレーム生成ノードは隣接フレームの間に新しいフレームを作り、2倍から16倍の補間、あるいは任意の時点への1フレーム挿入によるスローモーションやフレームレート変換に対応し、カット検出も自動です。HDR ノードは SDR 素材を BT.2020 の HDR データへ変換し、HLG または PQ 出力、400から2000ニトのピーク輝度調整に加え、空のような階調の段差をなめらかにするデバンディングを標準で有効にします。推奨順序は超解像、フレーム生成、HDR で、ノードパックには各ノードのサンプルワークフローが含まれます。
同時に入った EXR と色管理の強化こそ、プロ向けの合図
エフェクト以上に位置づけを物語るのは、同時に行われた EXR 対応の強化です。高度な保存ノードは半精度(16ビット)と全精度(32ビット)の EXR を書き出せるようになり、読み込みノードは1.0を超えるスーパーホワイトや負の値を切り捨てずに保持します。色空間変換ノードは sRGB、シーンリニア Rec.709、HDR の HLG と PQ、ARRI LogC3、ACEScct に対応しました。ブラウザでは EXR を表示できないため、新しいアセット仕組みが各 EXR 出力に JPEG プレビューを付け、HDR ビューアで開くこともできます。導入は ComfyUI を最新版に更新し、管理画面から VFX ノードを入れるだけです。ローカルに RTX GPU がない場合は Comfy Cloud でサンプルを試せます。
生成動画に欠けていた後処理の受け皿になる
AI 動画を生成すること自体はもう難しくありません。難しいのは、解像度不足、フレームレートの不一致、SDR のままといった生成結果を本格的な後処理へ渡す段階です。今回のリリースはその3つの手直しを1つのノードグラフに収め、EXR と標準色空間でプロ用ツールと接続しました。生成ツール選びで迷っている方は、当サイトのAI 動画生成ツールの比較:短編動画・広告・練習で選ぶべきものは違うも参考にしてください。そのうえで、こうした後処理の手間まで含めて総コストを考えるのが大切です。生成は第一歩にすぎず、納品できる形にして初めてワークフローが完結します。