論文精読プロンプトが解決するのは、「論文を読み終えたのに論点が思い出せない、手法の穴が見抜けない」という悩みだ。論文本文を貼り付けるだけで、AIがベテラン査読者の視点で論証と手法の弱点を洗い出し、核心となる論点・主要な手法・適用範囲を整理して、最後に速見表を出力する。下のプロンプトはコピー&ペーストですぐ使える。
プロンプト本文(コピーしてそのまま使える)
あなたは[分野]のベテラン査読者であり、この分野の論文を何百本も査読してきた。論証の飛躍と手法の欠陥を見抜くのが専門だ。以下の論文を精読し、日本語で精読ノートを次の順序で出力せよ:
1. まず粗探し:最も疑うべき点を3〜5個挙げる——論証の飛躍、サンプルやデータの限界、対照群の不足、証拠を超えた結論。各指摘は一文で核心を突き、根拠が原文のどの部分にあるかを明記する。
2. 次に整理:核心となる論点を200字以内で要約し、主要な手法・データ源・主な発見を述べる。
3. 価値を位置づける:この論文は[分野]のどんな具体的問題を解いたのか。その結論は[読書目的]に役立つか。適用の境界はどこか。
4. 速見表:最後に「核心論点 | 主要手法 | 最強の証拠 | 最大の限界 | 一文評価」の表を出力する。
制約:判断は論文本文のみに基づき、著者が書いていない内容を捏造しない。原文の主張を引用する際は出典を明記する。原文に書かれていないことは「原文に記載なし」と明記し、補完しない。
論文本文:
[PAPER_TEXT]3つの変数の埋め方
- [分野]:論文の細分化された領域を記入する。例:「推薦システム」「行動経済学」「教育評価」。具体的であるほど、AIの査読基準と用語が鋭くなる。漠然としていると空疎な指摘しか返ってこない。
- [読書目的]:この論文を読む目的を記入する。例:「文献レビューを書いて研究の空白を探す」「この手法を自分のプロジェクトに使えるか判断する」。目的が違えば「価値の位置づけ」ステップの力点も変わる。
- [PAPER_TEXT]:論文本文をそのまま貼り付ける。PDFコピー由来の改行は気にしなくてよい。文字化けした数式は削除して構わない。論証の判断には影響しない。
なぜ「先に粗探し、後に整理」なのか
先に要約してから批判させると、AIは自分の要約に引きずられ、批判が形骸化する。順序を逆にする——まず査読者として粗探しさせることで、論証の連鎖を節ごとに検証させる。サンプルは十分か、対照群は揃っているか、結論は証拠を超えていないか。このステップを丁寧に踏めば、後の論点要約と手法説明はかえって正確になる。制約文の「書かれていないことは『原文に記載なし』と書く」はプロンプト全体で最も重要な一文だ。これがないと、AIは滑らかな文章で欠落した論証を補完してしまい、論文の本当の弱点が見えなくなる。
失敗しやすい2つのポイント
- 長い論文は分割して貼る。一度に8000〜12000字程度ずつ、「序論+手法」「実験+結論」の2回に分けて実行し、最後に2つの速見表を1つに統合させる。全文を一度に貼ると、モデルは前半しか読まず、後半の弱点を見落としがちだ。
- AIに引用を捏造させない。実行後、「原文の第X部に基づく」といった注記を1〜2か所抜き打ちで原文と照合する。未発表や機密を含む論文は先に機密部分を削除するか、所属組織が許可したAIツールでのみ使うこと。
次に論文を開いたら、最初から最後まで通読するのは後回しにしよう。本文を貼り付けてこのプロンプトを実行し、「弱点リスト」と「速見表」を手にしてから精読する価値があるか判断する——論文を読む時間は、精読に値する論文に使うべきだ。